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コラム

EV?HV?PHV?FCV?電気自動車の種類とメリット

近年はハイブリット車が一般にも広く普及し、さまざまな電気自動車が次々に開発されています。この記事では、今更聞きにくい電気自動車の種類や、電気自動車が主流となっていく背景、また、電気自動車を選ぶメリットをご紹介いたします。

 

 

電気自動車の種類

ひとことで「電気自動車」とは言っても、その種類はさまざまです。

ここでは、今更聞きにくいEVやHV、PHVなどの種類の違いをご説明します。

 

EV=電気自動車


EVとは「Electric Vehicle」の略のとおり、電気自動車全般を指す言葉です。

ただし、バッテリーの電気のみを使って電動モーターで走行する車(=BEV)のことだけをEVと定義しているケースも多いです。

具体的な車種を挙げると、リーフ(日産)やi-MiEV(三菱)がBEVの代表例です。

 

HV=ハイブリッド自動車


プリウス(トヨタ)から始まり、日本でも一般的に広く普及しているのがHV=ハイブリッド自動車です。

主な動力であるエンジンと、補助となる電動モーターの2種類の動力を使って走る仕組みになっています。

 

PHV=プラグインハイブリッド自動車


基本的な仕組みはHV=ハイブリット自動車と同じでありながら、より大容量のバッテリーを搭載し、外部電源からの充電が可能な自動車のことをPHV(またはPHEV)=プラグインハイブリット自動車と呼びます。

プリウスPHV(トヨタ)やアウトランダーPHEV(三菱)などがこれに当たります。

 

FCV=燃料電池自動車


FCVは燃料電池自動車のことで、水素と酸素の化学反応から電気を作り出し、その電気でモーターを回します。

特殊な水素燃料が必要で、価格が高いことと燃料の供給設備が少ないことから、2022年5月現在、普及には至っていません。

MIRAI(トヨタ)やクラリティFUEL CELL(ホンダ)がFCVの代表車種です。

 

なぜ今「電気自動車(EV)」なのか?

かつては「車と言えばガソリン車」が常識でしたが、今後は電気自動車(EV)が中心になっていくと予想されています。

その根拠ともなる、世界と日本における今後の自動車販売の流れについてご説明いたします。

 

世界的にガソリン車を廃止する流れ


ガソリン車の新規販売を将来的に禁止するなど、世界各国が電気自動車の販売を主流とするための政策を公式に発表しています。地球温暖化への具体的な対策として、世界規模で二酸化炭素の排出を抑える目標を掲げた「パリ協定」などがその背景です。

アメリカや中国、イギリス、フランス、ノルウェーなど、多くの国が脱ガソリンのための目標を発表し、すでに実現に向けて動いています。世界的に電気自動車を中心とした社会に向かっている以上、日本としてもその流れを無視することはできません。

 

日本では2035年までにガソリン車の新規販売停止を発表


こうした世界の流れを受けて、日本も2021年1月の国会において、「日本は2035年までにガソリン車とディーゼル車の新規販売を停止する」という内容を表明しました。

現在、日本が排出するCO2(二酸化炭素)のうち、ガソリン車である自家用乗用車の割合は大きく、年間約9,000万トンもの排出量となっています。日本の「2035年までにガソリン車とディーゼル車の新規販売を停止」が実現すれば、日本における温室効果ガスは大幅に削減されることが期待できます。

このような背景から、日本を含めた世界中で、ガソリン車から電気自動車の時代に移行しつつあると言えます。

 

 

電気自動車(EV)のメリット

「国からの方針だから電気自動車(EV)にする」というだけでなく、電気自動車を選ぶべき理由が多くあります。ここでは、電気自動車のメリットをご紹介いたします。

 

CO2(二酸化炭素)を排出しない


世界的に電気自動車を促進しているのは、CO2(二酸化炭素)を排出しない、という理由からです。早いうちから電気自動車を選ぶことで、地球環境の改善に貢献できます。

後の世代に優れた環境を残すためにも、CO2を排出しないのは電気自動車の大きなメリットのひとつと言えるでしょう。

 

モーター駆動なので乗り心地が良い


電気自動車(EV)はガソリンで動くエンジンとは違い、モーター駆動を基本としています。

エネルギーを発生させる仕組みの違いから、モーター駆動ではエンジン駆動より振動が少なく、走行音も静かです。自分だけの静かな空間で穏やかに運転できる、乗り心地の良さも電気自動車のメリットのひとつです。

 

維持費(燃料費)がガソリン車に比べて安い


電気自動車の動力源となる電気の維持費(燃料費)は、ガソリン車と比較しても安いのが特徴です。

車種などにより異なりますが、ほぼ残量のない状態から家で電気自動車をフル充電した場合の電気料金は1,000円ほどが目安です。一方ガソリン車の場合ですと、1リットル135円で30リットル給油したとすると、ガソリン代は4,050円になります。

このように、電気自動車はガソリン車と比べると燃料費がかなり安いのもメリットのひとつです。フル充電された電気自動車の走行距離はガソリン車とほぼ同じか少し足りないくらいなので、年間の燃料費(維持費)はかなり安く抑えることができるでしょう。

2022年5月現在でガソリン価格は更に高騰していますので、このメリットはさらに大きくなることになります。

 

補助金や減税などの恩恵がある


電気自動車(EV)では、以下のように補助金や減税などの恩恵を受けることができます。

  • 2022年度クリーンエネルギー自動車導入促進補助金:条件を満たせば購入時に上限85万円が受け取れる
  • グリーン化特例:新車登録年度の翌年の自動車税がおよそ75%軽減される
  • エコカー減税:2回目車検時までの自動車重量税が免税される

この他にも、充電用のコンセントや充電用のスタンドを設置する工事に対する補助金もあります。

 

V2H対応車種なら非常用電源としても活用できる


V2Hに対応している車種であれば、さらに多くのメリットを実感できるでしょう。

V2Hとは、「Vehicle(車)からHome(家)へ」という意味の言葉で、電気自動車で蓄えた電力を家でも使えるようにすることです。

電気自動車を「乗り物」としてだけでなく、家庭用の「蓄電池」として利用できるのがV2Hのポイントです。

たとえ停電が起きていても、電気自動車を非常用電源として活用することで、家では普段と変わらずに電気を使うことができます。一般的な家庭用蓄電池の充電可能容量は2~16kWhですが、電気自動車は8~60kWhという大容量の充電ができるのも特徴です。

自然災害の多い日本で安心して暮らすために、V2H自動車を選ぶことは有効な防災手段のひとつと言えるでしょう。

 


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